梶尾真治の傑作「黄泉がえり」となる小説は1999年になりますが、映画で上映されたのは2003年となります。
月日は経ちますが現在も色褪せない程の名作といっても良いと思います。
「あの人に蘇って欲しい」
その想いを切に伝えた作品です。
ネタバレ・感想
キャストは今となっては有名俳優・女優ばかり。
主人公を演じる川田平太(草彅剛)本作ヒロイン役の橘葵(竹内結子)
石田ゆり子、哀川翔、市原隼人、長澤まさみ、極楽とんぼ山本圭壱、田辺誠一、田中邦衛、伊勢谷友介など豪華になりますが、実は、三船美佳、廣島秀和、木下ほうか、そしてアナウンサーの安住紳一郎までもが主演してます!
その辺りのことも含めよーく観てみると良いですね(笑)
熊本県で起きる不思議な現象。何故か子供から大人まで亡くなった姿のままで蘇る。
半世紀前に行方不明となり子供ながら亡くなった内藤勝雄(三島圭将)
拉麺屋の亭主である周平(哀川翔)
中学でイジメにあい自殺をした山田克典(市原隼人)
14歳で病死した英也(山本圭壱)の兄である中島優一(東新良和)
斉藤医師(田中邦衛)の亡き妻である斉藤園子(忍足亜希子)
自分の身に同じようなことがおこるなら…自分も願わずにはいられない。それぞれの人物のストーリーが切なく嬉しい気持ちと戸惑いとの狭間で進む各々のストーリーにとても引き込まれていきます。
厚生労働省職員でもある平太は蘇り現象について熊本に調査にきていたのですが色々と調べていく中で黄泉がえりの条件に気づきます。
その条件が会いたいことを望むこと。そしてその場所に遺骨が眠ってること。
そこで平太は幼馴染である葵の婚約者だった俊介の遺骨を手に入れて蘇えるゾーン(隕石口)の地域にあるクレーターまで持ち運ぼうとする。
蘇える人々の遺骨はその隕石口周辺に埋葬されているのです。
しかし変化がない。
平太が調査に訪れていた頃に葵も車での不慮の事故で亡くっていて葵に会いたい気持ちを強く望んでいたのが平太自身でした。
実は葵が亡くなっていたという衝撃的なラストに向け展開が繰り広げられるのですが、黄泉がえりには時間の制限もあるのです。
葵は自分が亡くなってることに気づいていませんでしたが、最後にその事実を想い出し平太の気持ちに応えようとします。
結局ラストの別れのシーンでは感動的でもありますがなんとも切ない気持ちも残ります。
主題歌を歌ってるのは柴咲コウ!
柴咲コウの歌とメロディがまた黄泉がえりにマッチングしていて感動を呼びます。
この歌声と歌詞に泣かされた方も沢山いるのではないでしょうか?
というぐらいヤバイですよね。
柴咲コウ自身もRUIという役で主演しています。
RUIの恋人役でキーボード奏者SAKU(村井克行)も亡くなっていて蘇えるわけですけど、その二人の曲となる「月のしずく」「泪月-oboro-」「風の果て」のこの三曲は黄泉がえりに欠かせない楽曲です。
主題歌の三曲をご紹介!
【月のしずく】
【泪月-oboro-】
【風邪の果て】
いかがでしたか?
RUIこと柴咲コウの歌唱力とスケールに驚かされますよね。
黄泉がえりのまとめ
黄泉がえりの中である言葉
『たとえ1時間でも1分でも1秒でも自分が本当に愛した人と心が通じ合えたなら私は自分の人生を幸せだと思える。その思いが私にある限り、私は前を向いて生きていくことができる』
この言葉にジーンときます。。。
大切な人を失う悲しみ切なさ。
後悔先に立たずという言葉もありますけどこの言葉の意味を考えさせられる内容です。
熊本・阿蘇の景色も美しく壮大感も凄くヒューマンファンタジーとして素晴らしい本作となるので地上派でも放送してもらいたいところですが放送は難しいと思われる2点が存在しております。
一点目は山本圭壱の不祥事。
この出来事は2006年のことでこのように主演者の誰かが不祥事を起こした時は放送禁止やDVDの販売停止など色々な面で影響を及ぼしてしまいます。
10年後の2016年に吉本興業に復帰はしていて、近年では徐々にテレビに出る回数も増え始めてたのでもしかしたらもしかする可能性も出てきた矢先の二点目が伊勢谷友介の逮捕。
この出来事により地上派での放送はさそうですね。
良い作品なだけに残念です。
ただ、TSUTAYA DISCAS/TVのみ唯一観ることが出来るようなので今一度黄泉がえりの世界に浸りたい方にはお得なサービスです。
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